秋風に稲穂が揺れる季節を迎え、地域のあちらこちらで祭りや神事が行われています。丸亀春日神社の宮司として、また香川県神道青年会の会長として、この9月も多くのご奉仕に携わらせていただきました。ここにそのいくつかをご報告いたします。
9月20日 抜穂祭(香川県神道青年会事業)

香川県神道青年会の事業の一環として抜穂祭を執り行いました。稲の実りに感謝し、その恵みを神前にお供えする大切な祭りです。今回、初めて手刈りで稲を収穫しました(途中から文明の利器に頼りましたが)。春に自らの手で植えた苗が写真のように見事に実り、穂の垂れた姿を見るのは何とも感慨深いものがありました。
9月21日 合祀祭(丸亀春日神社)

丸亀春日神社にて、氏子地域の荒神を境内に合わせ祀って以来、毎年執り行われてきた合祀祭。今年も変わらず、地域の皆さまとともにお祭りをお仕えいたしました。当日は里神楽の奉納もあり、太鼓と鉦(かね)の音が境内に響き、神さまをお慰めするとともに、地域の安寧を願う清らかな祈りが捧げられました。写真は猩々の舞の一幕。酒好きの神様が酔っ払いながら舞を奉納します。
9月23日 川西宮慰霊祭(丸亀春日神社)
秋分の日には、丸亀春日神社にて川西宮慰霊祭を斎行いたしました。先の大戦において尊い命を捧げられた英霊に対し、感謝と追悼の意を捧げる祭典です。当日はあいにくの雨で社務所内で神事を執り行いました。終戦80年を迎える今、平和への願いと共に、今を生きる私たちが受け継いでいくべき責任の重さを強く感じました。
9月23日 お日待祭(日吉神社・丸亀市三条町)
兼務社である丸亀市三条町の日吉神社にて、お日待祭を執り行いました。古くから続くこの祭りは、地域の人々の信仰に支えられ、静かに受け継がれてきたものです。氏子の皆さまとともに御神前に心を寄せ、地域の繁栄と家々の安泰を祈るひとときとなりました。
こうして9月は、実りへの感謝、地域のつながり、先人への慰霊と、多様な祈りを捧げる日々となりました。これから各地で秋祭りが始まり、賑やかな季節を迎えます。宮司として地域と共に歩み、変わらぬ祈りをお届けしてまいりたいと思います。