【解説】
この祝詞は、師走という月がもつ「結び」と「はじまり」の意味を表した祈りの言葉です。
12月は冬至を迎え、陰の気が極まり、そこから陽が生まれる月とされてきました。祝詞の中心に据えた「一陽来復」は、闇の先に再び光が立ち返ることを意味し、年の瀬に罪や穢れを祓い清め、新しい年を迎えるための備えを整える願いを表しています。
また本祝詞では、“一陽来復”で韻を踏み、「日常」や「財福」のように音の響きを重ねることで、言葉にリズムを持たせ、祈りそのものが流れとなって神前へ届けられるよう意図しています。韻を踏んでいる箇所については、色を変えて表示しています。
こういった遊び心も取り入れつつ、神様への思いをあらゆる形で届ける、宮司なりの愛と挑戦です。
一年の締めくくりにあたり、祓いと再生、そして新たな光の訪れを言寿ぎ、新年への祈りの言葉とさせていただきます。