祝詞御朱印〜長月〜

“秋の日の西の山端に沈む時 陰陽の境重なれり
直日禍津日を心に宿し 曲がる度ごと善き方へ
御魂を磨かしめ給へと 恐み恐みも白す”

《 現代語訳 》
 秋の日が西の山の端へ沈もうとする時、陽と陰との境が重なり合います。人の心にも、正しく直そうとする直日の働きと、怒りや迷いなどを生じさせる禍津日の働きがあります。時に迷い、道を違えることがあっても、そのたびに心の向きを善き方へと直しながら、自らの御魂を玉のように美しく磨いていけますように。

《 解 説 》
 九月は秋分を迎え、これを境に昼よりも夜の方が長くなっていきます。昼と夜、陽と陰の関係が移り変わっていく節目の季節です。

また、九月九日の重陽の節句は、陽の数とされる「9」が2つ重なる日です。今回の御朱印では、この2つの「9」が向かい合い、1つの円を形づくる姿を陰陽太極図になぞらえました。

陰と陽は、どちらか一方だけで成り立つものではなく、互いに巡り、入れ替わりながら1つの世界を形づくります。その様子を、夕日が西の山端へ沈み、昼から夜へと切り替わる一瞬に重ねています。

そして、その陰陽の巡りを人の心にも重ね、直日と禍津日の働きを表しました。人の心には直日も禍津日もあり、人は時に迷い、怒り、心が曲がることがあります。しかし、そのたびに見直し、向きを直していくことで、心は少しずつ磨かれていきます。

玉を磨けば美しい光を現すように、迷いや過ちもまた心を磨くきっかけとなります。御魂が玉のように清く、美しく輝いていきますようにとの願いを込めた祝詞です。